午前零時のアメ横は盗賊共に襲われた跡のような乱雑さと静けさに包まれている。昼間の賑わいがまるで嘘のようだ。
そんなアメ横を尻目に私たちは御徒町方面へ。
さすが相方、御徒町がバイト先だけあってこの界隈の居酒屋事情に詳しい。御徒町駅前の大通りを一本路地に入ったところに今日の安息の地を見つけた。
煌々と光る「全て300円均一」の文字。のんべえ学生の懐事情にここまで頼りがいのある言葉はない。
写真が不鮮明であるがモツ煮ももちろん300円（税抜き）
相場は味噌味であるがここは鶏がらベースの塩味とあっさり系。この時間帯に食べるには胃もたれせず優しい。
モツにはしっかりニンニクの下味がされていて美味である。
そんなモツ煮の優しさはおかみさんの
「24時間煮込んでるからね。冬なんかホント暖まるんだから」
という言葉に集約されている。
小ぶりなカキフライは三つとサシ飲みでは気の遣い合いの種になってしまうだろうが、オール300円と24時間居放題という温かすぎるオプションを考えれば問題ない。
これから寒い季節を迎える。終電を逃し上野の夜風に切なさを感じたらぜひ「元気屋」へ。
暖かいモツ煮、そしてそれを上回るおかみさんの暖かい心遣いに始発の出る時間にはあなたも体から、そして心からも寒さが取り除かれていることだろう。
御徒町 「横丁酒場 元気屋」
最寄り駅：御徒町駅徒歩三分 湯島方面 吉池裏
時間：24時間営業 日曜のみ22時閉店
