呼子という地名は知らなかった。
長崎はハウステンボスでコックをしている叔父の車に乗られて長崎空港から二時間以上かけ、佐賀の呼子の港町を訪れる。
大量のイカがあがるのがこの呼子らしく町のいたるところに、このようなイカの天日干しがクルクル回っていた。
その場で泳いでいるイカを救いその場でさばいたイカの活造りに、一同感嘆の声を上げる。いとこのチビどもは、泳いでいるイカのほうにもう夢中。
イカの刺身に始まり、イカの団子、イカの吸い物、しめはイカの天プラともう五年分くらいのイカを胃に放り込んだ。
イカはもういいか…
とつぶやいたが、
その晩、ホテルでビールのつまみにあたりめをほおばる自分がいた。