朝一番コンビニバイト後の昼下がり、私の空腹は絶頂を迎えていた。
大手町でのバイトだったため東京駅方面までランチを探しにさまようも私のランチ三大条件「安い・量多め・チェーン店的な乱暴さがない」をクリアするものは皆無…
ランナーズハイ状態になった私は足を日本橋方面まで伸ばしていた。
交差点の向こうに私の大好きな黄色い看板を発見。
そう…消費者金融プロ○ス…
ではなくて…
店内にイートインスペースを設けるというその画期的な試みがこのご時勢においても指示され続けるコンビニ界のいぶし銀…
ミニストップである。
もう私は日本橋のこのコンビニで空腹を抱えたまま心中できる思いだった。
あったかい肉まんとぺヤングのソース焼きそば…それだけでもういい…
ここで本日のランチ漂流は終わりにしよう…
店内に入ろうとすると…
ふと隣にランチカレーの看板が…
「喫茶&軽食ベラミ カレー670円→570円 大盛りプラス100円 ルーお替りできます 卵サービス」
空腹時の私にこの文章はもはや黒魔法であった。
頭の中にこの呪文が反芻する…なんとも昔ながらな雰囲気のいい感じな店構え…
ランチとの出会いとラブストーリーは突然だ。
私は気が付いたら店内への地下の階段を下りていた。
迷わず「カレーライス大盛り、卵は生卵で」という呪文を唱える。
周りのサラリーマン客はゆで卵で頼んでいたが私は迷わず生卵。
ルーとの絡み具合がなんともいえない。白身のくどさが全然溶け込んでしまう新たな発見だ。
何より量が多い。普通は平皿に盛られるカレーだが皿に深さがある。
味も辛すぎず甘すぎず私好みの味。走攻守兼ね揃えもう◎である。
夫婦二人で切り盛りしているようだ。奥さんの水を注いでくれるタイミングがまた絶妙。喉がカレーの辛さにそろそろ根を上げるタイミングに既にそこには水が存在している。
ミニストップを尻目にベラミを後に…
そしてものの三十分後には日本橋三越地下二階で試食に目をくらませる自分がいた…
私の燃費の悪さには日産シーマもびっくりである。