稲村ヶ浜

国道134号線の海岸線




平塚を起点に鎌倉方面に車を走らせると、
途中稲村ヶ浜付近で温泉地が1件あります。







その名も
稲村ケ崎温泉








海岸線沿いなので非常にわかりやすく、
立地的に考えると
疲れたサーファーなどの癒し所にでも使われるのでしょうか。














稲村ケ崎温泉は
この地の歴史をこう語っていました。











「その昔、ここ稲村ケ崎付近はかつて鎌倉時代に武将、新田義貞の黄金の太刀伝説が伝えられておりました。またこの地には鉄の採掘所があり名刀正宗を生んだ地でもあります。
そして平成12年に井戸を掘った際に砂金と温泉が出た次第です。」
















この文面から解釈するに











鎌倉時代から平成12年まで
この稲村ケ崎という地は
どえらい年月の間
ほっとかれていたみたいです。

そして









あせったお役所の役人さんは



新田義貞だけだと、地味すぎやしないか。いっちょ名刀正宗で地面でも掘ってみんべ」







という軽いノリで無茶をしてみたところ






砂金と温泉が出てきた。






見事結果オーライという訳ですね。













実際に温泉に入ってみたところ










そばつゆを少し薄めたような薄黒い湯



見た目ほんの少し奇妙ですが



泉質は純重曹泉(炭酸水素塩泉)で日本屈指の良泉だ


とのこと












私は厚木に来て
すっかり温泉ヘビーユーザーになりましたが
私の肌は合皮ばりに水をはじくので
その良さは全くわかりません。














水戸黄門」の撮影で

操りマリオネットのように


何百万回という入浴を強いられた










由美かおる氏くらいのクラスで


初めて温泉を語るという行為に

箔がつくものです。



且つ当ブログは



自宅で飼うザリガニの成長過程を

詳細に綴る目的で開設されたものであり

温泉批評の一切を行うものではありません。















泉質などは特筆するに足らず

当ブログとして注目すべきは




入浴を共にする客模様です







中にいた三名の温泉客

① ガラス越しに静止し自身の体の美しさを何分間もたたずんで恍惚としている
50代男性



→確かに、イタリア彫刻のような均整のとれた掘りの深い体ではありましたが、何もそこにずっとたたずまなくてもよいのではないか…湯冷めするから早く湯につかりなさいと私が母親だったらそのような指導を促していました。










② 湯に浴びながら、シャワーを浴びながら、そしてサウナに入りながらずっと片手に文庫本を持ち読み続ける
50代男性





→もはや図書館にでも行ったらどうでしょうか。本濡れるじゃないですか。風呂に入る時間も惜しんで本を読むなんて、二宮金次郎もうらやむ勤勉さですね。








③ 洗面台が複数あるにも関わらずなぜか私の横を陣取り、水しぶきを飛ばしてくる
50代男性






→おいおい、冷たいから勘弁してくれよ…と横目で本人を見てみると、見事なまでの昇り竜の墨が彫られた立派なお肌。そして私の横から動く気配もない…忍び足で温泉の注意事項を確認しに行くと泥酔者、暴力団の方の入場を断りしていましたが、訳あって体に墨を掘ってしまった方の入場を禁じてはいませんでした。様々な入浴者に理解のある稲村ケ崎温泉、あっぱれです。


















泉質、効能
温泉を選ぶポイントは様々














たまには自分の隣に
どういった方が入浴されているか
気にしてみてください。










湯船で剃毛をし始めた











得体のしれない魚を放流し眺めている












湯面にリトマス試験紙をつけていきなりレポートを書き始めた




















そんな珍客情報をお待ちしております。