出先にて更新しております。
今回は西村京太郎先生ノベルチックなタイトルで
お送りさせていただきます。
10日間のお休みを頂き
ザリ先生方を、本厚木の地においておくのは
心もとなくなりまして
移動用シェルターに
ザリ二匹を収容し
故郷は柏への帰省を試みることにしました。
柏は私の故郷であり
何よりも
ザリ吉の故郷でもあり
また再びザリ吉にも
柏の空気を吸わせてあげたい
そんな思いからも
今回このような強攻策に打って出ました。
そんなささやかな思いが
思いもよらぬ悲劇を巻き起こすとは露知らず…
本厚木で意気揚々とロマンスカーに乗り込んだ
二匹と一人
シェルターの二匹はおとなしそうに
それぞれの土管で
流れる悠久の時を
楽しんでるかのように見えました。
町田到着 午後16時13分
到着と同時に
ドン
という地響きのようなものが
車内に渡りました。
それは
箱根からの観光客により
特急の中でも
有数の高齢者乗車率の高い電車
本日はそんな高齢者の中に
若い
血気盛んな
甲殻類が
二匹
その運転には最新の注意を払っていただきたいものです
町田を過ぎ
新百合ヶ丘を迎えようとしたところ…
何か妙な
オカンが背中を走りました。
志茂田影樹のような頭をした
60代後半とも思しきオカン…
同時に
悪寒が背中を走りました。
キハチの袋に入った
シェルターを除くと…
ザリ吉が
体に傷を負い
ひっくり返っているではありませんか…
傷と
表現をかなり丸めてみましたが
正確には
体を二割ほど
えぐられている状態でした。
私の乗った4号車だけが
小田急へブンズカーと化しました。
どう考えても
外部からの犯行
そして
この密室状態において
容疑者として挙げられるのは
ただ一人
いや…
一匹…
明智君
この事件の謎を解くのは
思いのほか容易でした。
その名に恥じぬクーデターを
小田急線車内で
彼は引き起こしました。
私は彼を憎みません。
ザリガニには
平等に愛をこれからも
注ぐ所存でございます。
小田急線内で
啜り泣きをする私を尻目に
隣に座っていた
学生は
トイレに離籍したまま…
二度と座席に
戻ってくることはありませんでした。
お前は
大物だ